Cocco - ベスト+裏ベスト+未発表曲集 (2001)

※2020年9月22日 投稿
※2021年1月16日 体裁の調整

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Coccoのベスト。活動休止の後に発表された。

シングル曲が良いのは当然として、それ以外の曲も充実していて聞きごたえがある。特に、今作で初めて収録された未発表曲はどれも素晴らしい。しっとりとしたアコースティックギターと歌が悲しげな「雨ふらし」、 晴れやかな小道を歩いている情景が目に浮かぶような「幸せの小道」、絵本のような子供っぽさの中に少しの反逆性を感じさせる歌詞が印象的な「靴下の秘密(デモ)」、儚いメロディーのセンスが光る「もくまおう」、明日への決意を思わせるように雄大な「荊」の5曲全てに固有の物語があって、どれも魅力的だ。

ヘヴィなギターを用いたグランジ的なアレンジによる”メンヘラっぽさ”(と敢えて言ってみる)も心惹かれるが、それとはある種反対の”自然性”とでも言うのか、大自然の中から生まれたような、生命の躍動を感じさせる”うた”の側面も素晴らしい。その二面性がこの頃のCoccoの魅力であるように思う。

 

聴いているとからだが弾んでくるような、歌詞とメロディが完全に調和したような歌たち。ミドルテンポが自分の足取りにピッタリで、散歩をしているときによく聴いている。