自分を愛するということ

少し前からであるが、自分の感情や原体験を大事にするというのがマイテーマになっている。「オタクイズム」への回帰ということでもある。

大学に入学して自分という人間が相対化されていく中で、 正直「オタク」としての自意識に迷いが生じていた。自分よりも知識や情熱を持つオタクに対しては、どうしても小さな劣等感みたいなものを覚えてしまうし、性的消費だという指摘に対しては、確かにそうだなと考えさせられた。その結果、良くも悪くも、恥とためらいの意識が自分の中に巣くうようになっていたように思う。

最近の意識は、そこからもう一度、原点に回帰しようという方へ向かっている。他人なんかよりも、自分が大事なのである。それが、自分にどう刺さったのか、自分をどう変えたのか、自分にとってどういう意味を持つのかという、そこに絶対的な価値があるのだ。少なくとも、個人的にはそう思っている。とにかく、自分の体験と気持ちを、まっすぐによりいっそう大切にしたい。そして願わくは、そこから一歩進んで、他人および世界を肯定することに進むことができればと思う次第だ(ところで、アニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の優木せつ菜は、上で述べたようなことを地で行くキャラクターであり、個人的に強い関心を抱いている)。

「オタク」についての話とはずれるが、自分を大事にするという意味で、飲酒を当分控えるつもりだ。元々お酒にあまり強くないということもあり、何となくアレには自分の生気が吸い取られてばかりのように思える。あの、悪魔的な高揚の作用に身を委ねるのではなく、自らの意志と選択の上で、もっと自分というものを大事に取り扱いたい。今の時点では、飲酒をやめてから既に一ヶ月が経過している。今年中もそうだが、来年以降も、考えに変化が起きない限りは、お酒を飲むことはないだろう。

 

最後に、今日聞いていた楽曲を一つ紹介しようと思う。音無小鳥(CV:滝田樹里)の『空』だ。自分がアイドルマスターに興味を持ち始めたときに購入したCDに収録されていた楽曲であり、当時部活の試合前に心を整えるためによく聞いていた。今聞いても、あの時に津幡の漕艇場で感じた、初夏の初々しい空気が蘇る。とても丁寧で、細やかな愛情に満ちた、優しい楽曲である。

nico.ms