パンコレ~voice actresses' legendary punk songs collection~ (2009)

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01. Sex and Violence / 桃井はるこ(The Exploited)
02. Basket Case / 池澤春菜Green Day
03. White Riot / 清水香里The Clash
04. Pretty Fly(For A White Guy) / 門脇舞以The Offspring
05. Anarchy In The UK / 田中理恵SEX PISTOLS
06. London's Burning / 後藤邑子The Clash
07. Call Me / 桃井はるこBlondie
08. God Save The Queen / 池澤春菜SEX PISTOLS
09. Blitzkrieg Bop / 清水香里Ramones
10. Search and Destroy / 門脇舞以(Iggy & The Stooges)
11. Ruby Soho / 田中理恵Rancid
12. Smells Like Teen Spirit / 後藤邑子Nirvana

 

人気声優によるパンク/ロックの曲をカバーしたものを集めた企画盤。一部界隈では珍盤として有名だ。

そのバンドに何の思い入れもない声優たちに楽曲をカバーさせるという発想、ファッションとしての「パンク」要素を切り貼りしただけの雑なアートワーク、いまひとつ違和感の残る選曲だけを見ても、パンクロックが好きな人たちを閉口させるのに十分だろうが、音楽の方もしっかりと賛否両論な内容になっている。なぜかバラード調にアレンジされているM-12「Smells Like Teen Spirit」、やたらピコピコしているM-9「Blitzkrieg Bop」をはじめ、全編を通じてやりたい放題だ。異色のカバーということでは、例えばCOALTAR OF THE DEEPERSによるキュアーのカバー「Killing an Arab」などが比較対象として思い浮かぶが、それに比べるとお粗末でジャンキーな代物である。

とここまで、突き放すような酷い言葉を書き連ねてきたが、本当のところは全然嫌悪感はなくて、むしろ好意的に受け止めている。原曲のそれとはかけ離れた歌声はそれ自体が魅力的で聞きごたえ(アニメ・声優が好きなので)があったり、ユニークなアレンジのおかげで逆に原曲の良い点を再発見させられたり、と企画盤らしい楽しみを与えてくれる。歌い手の中では、門脇舞以が特に存在感を放っている。彼女が歌唱を担当する、M-4「Pretty Fly(For A White Guy)」と、M-7「Search and Destroy」はどちらも、歌声・アレンジともに素晴らしい仕上がりだ。

 

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