2021-09-22 イースタンユースを観てきた

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LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)でイースタンユースのライブを観てきた。3年前のO-EASTでのライブと2年前の野音でのライブと併せて3度目だった。

正直な印象を書くと、このバンドのライブでの演奏は特にリズムの点においてやや不安定さがあるように思う。それはそれで悪くはないのだけど、音楽に合わせてゆらゆら身体を揺らしているときに、BPMが変わったりキメの部分がごちゃごちゃになったりすると、「あれ?」と違和感を覚えてしまい気持ちよさがストップしてしまうこともなくはない。初めて彼らの演奏を観に行ったときに始まり、今日もその現象は起こった。でも、いつも何だかよく分からないままに、彼らの演奏に妙に納得してしまう。グラグラしているところも含めて楽しい。

彼らの音楽は、気合とユーモアが体感8:2くらいで混ざってるなあと今日改めて聞いて思った。この割合は絶妙だ。シリアスすぎず、おちゃらけすぎず。二つの性質をどちらも適度に持っているからこそ、彼らの音楽は、私の身体を楽しく揺らし、私の心を強く打つ。

曲間に挟まる語りも良い。吉野さんがギターを鳴らしながら言葉を紡ぐのは、次の曲のイントロのような役割も果たしている。ただダラダラと小話を話すのではなく、曲と曲の間をつなぐ演出として話している。それでいて、いつも妙にユーモラスなことや心に響くことを話してくれる。あれは予め準備しているものなのだろうか。

ホールの座席に座って、取りとめもないようなことを考えながら彼らの演奏を聞いていた。彼らの音楽の中に表現されている「生き方」に改めて触れて、最近悩んでいることに対する何かヒントとなるものを得たような気がするが、爆音の中でどこかに消えていってしまった。まあでも、またの機会にひょっこりと顔を覗かせてくれるだろう。