存在しない作品

 

 

一月の曇り空のような

どんよりとした色使いのもとで

人物たちの周辺が描かれる

そこには特別な物語性もなく

ただ出来事が反復されるのみで

漠然とした暗さと不安感が提示される

そうしてそのまま

曖昧にフェードアウトするように

物語が終了する

という作品