※2020年11月19日 投稿
※2021年1月16日 体裁の調整
カナダの激情系ハードコアバンドの1stアルバム。
彼らがどういう思想に基づいてこのようなバンド名を冠しているのかは分からないが、少なくともその音楽からは、反マッチョイズム的なアティチュードを感じるところがある。
彼らの演奏には、暴力性や攻撃性はあまりない。ボーカルのニコルの叫びは、繊細で弱々しく、ギターの音色は澄みわたる夜空に浮かぶ月のように寂しげだ。その内省的な物哀しさという点においては、Suis La LuneやRaeinといったバンドとも共通する部分があるが、I Hate Sexの演奏はより衝動的で荒々しく、そしてなよっちい。
ナード的な自意識と共振する部分が大きくて、かなりグッドなアルバムだ。