syrup16gのファーストアルバム『COPY』(2001)の最後の曲。
はじめてCDを買って聞いたときに、歌詞カードの「土曜日なんて 来るわけない」という言葉がひどく不気味で、そして心惹かれたのを覚えている。ギターとベースの織りなす美しい旋律に乗せて呟かれるその言葉は、絶望を歌ったようでありながら、同時に投げやりな前向きさも込められているようだ。グランジ的に一気に静から動へと移る展開は劇的で、ディストーションのかかったギターと五十嵐の叫ぶような歌声は、全ての感傷を吹き飛ばしてくれるかのように力強い。
「パレード」や「You Say 'No'」などと同様、絶望の淵でわずかな希望に縋るような、シロップらしい不思議な明るさを秘めた楽曲。
スタジオ版とはアレンジが違うが、藤田顕をサポートとして招いて演奏されたこのバージョンもめちゃくちゃ好きだ。