2021-05-11 I'm Set Free

昨日は身体からにじみ出るような汗に到来を感じたのだが、今日はやたらと肌寒かった。下北沢でのフィールドワークは、何だか低空飛行。薄暗い空に包まれて、何だか気持ちも曇り空。予定されていたスケジュールが終了して流れ解散になったとき、なかなか誰も動こうとせず、他人といるのが面倒くさくなってその場からひゅるひゅると逃げ出すことを選んでしまった。

下北沢BONUS TRACKという場所を見学してきたので、その所感でも書いておく。そもそもそれはどこにあるかと言うと、駅の西口を出て少し歩いたところの、小田急線が地下化して生まれた空地に作られたエリアにある。低層の店舗兼住宅(SOHO)が10棟ほど建っている。細部のデザインにも随所に工夫が見出だせるほか、計画にあたっては運営手法までも入念に見据えられていたようで、空間の面でも運営(マネジメント)の面でも、民主的な空間と言えるようだ。

その一方で、あくまでこの場の魅力は商業施設としての魅力に支えられているということも思った。ヒューマンスケールのよい空間として好きな部分、参考になる部分はありつつも、「洒落た」雰囲気がどうにもキツい。俺みたいなのはお呼びじゃないんだと勝手に思ってしまうところがある。同様のことを、代官山のヒルサイドテラスに行った時にも感じた。自分が真に求めているのは、もっと根源的な意味での「公的な」空間であるような気がする。

 

 

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドを聞いていた。「I'm Set Free」は名曲だと思った。ルー・リードのソングライティングは、とてもシンプルだ。簡単なコードと歌の繰り返しは、単純明快でありながらも抜群に素晴らしい。

ところで、ギターの弾き語り形式でこの曲が録音されていたとしても、これほど素晴らしい仕上がりにはならなかっただろうと思う。複雑な進行は用いない。その代わりに、ドラムなどの楽器隊の演奏も含めて、一つの楽曲として完成させることを目指している。そんな風に読み取った。

自分が今曲を書こうとしているからというのもあるけど、何だかこの曲を聞いていると、しょぼくてもそれでいいんだよ、と言われているような気がしてくるなあ。

 

youtu.be