Claudio Rocchi - Volo Magico N.1 (1971)

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本質的には「ディグ」ること自体にそんなに関心はないというか、むしろ自分のことを、知らない世界を見ることは結局面倒くさく感じるタイプだと思う。のだけど、たまには、敢えて意識的に知らない世界を覗きに行きたくなる日もある。

今日の昼、(昨日レビューを書いた)ヴァージン・インサニティーと同時代性を持つ音楽を見つけたいと思い立って、ネット上の音楽データベースサービス「Rete Your Music」上で「psychedelic folk」とか検索をかけていると、このクラウディオ・ロッキというバンドを見つけた。レビュー欄で好意的な評価を受けているのを見てから、ストリーミングサービス上で聞いてみた。

全体的な印象としては、まさしく「psychedelic folk」という言葉が似合うような音楽性だった。長尺の構成やテクニカルな雰囲気にはプログレやアートロックっぽいものがありつつも、芯の部分にはフォーク的な歌心が感じられる。またアレンジの表現は、サイケの過激な方面に寄せるというよりは、落ち着いた雰囲気を崩さないことを意識しているようでそこも良い。総評するなら、70年代のサイケ系周辺の音楽が好きな人には広く受けそうな良作である。

 

ところで、イタリアの言葉で、日本で言うところの「シンガーソングライター」にあたる「カンタウトーレ」(Cantautore)という言葉があるらしい。Googleの検索窓でカタカナの「カンタウトーレ」を打ち込んでみると、70年代イタリアの名盤が色々とヒットする。気になるジャンルではあるので、聞いてみて自分の趣味に合うヤツを見つけたら、このブログでも取り上げてみるかもしれない。