2021-08-08 Everything Flows

学部三年レベルとは言え、流石に講義の内容が専門化してきている。それもあり、求めらるレポートの内容もいつの間にかすごく高度になっている。具体的には、前期課程の頃は2,000字くらいの内容を適当に書き上げれば何とかなっていたのが、6,000字とか9,000字とか、ともかくそれなりのモノを用意しなければいけなくなっている。たくさん文字を書いているうち、身体中の水分が過剰に吸い上げられてだんだんと干からびていくような感覚になるが、まあこれはどうしようもないだろう。

ここ十日間ほど、妙な安定感を獲得することに成功している。精神的な苦しさが発生してもそれを意識的に受け止めて放っておいたり、あるいはそもそも苦しさが発生しないように思考の悪循環を阻止したり、いずれにせよ何だか脳が苦痛を乗り越えるための術でも身につけたみたいだ。でも、その割に速やかに処理すべき厄介ごとが放置されて、ちょっと大変なことになっていたりもするのだが、まあこれもどうしようもないだろう。

イベントが起きていないでもない。一つ自分にとっての重大な変化、と言ってもこれから起きる未来の変化について書いておこう。名前は伏せるが、再来週から某社でバイトとして勤務することになった。どういう業務内容が与えられるかはまだ知らないが、いずれにせよ、これはバイトとは言えモノをつくる主体の一部として働くということだ。つまり、そこには社会的な責任が発生する。公共のモノを適当につくることがあってはならない。そう思うと、多少は緊張もする。

それに、今度こそバイトで失敗はできないという思いもある。これは全く誇れることではないことを重々承知した上で書くのだが、僕はこれまでバイトが長続きしたことがない。いつもすぐに問題ごとが起こってそしてそれを乗り越えられずにやめてしまう、ということが続いていた。今度こそ上手くやらないといけない、もう後がない。でもたぶん、僕は今度こそ大丈夫である気がする。今回はぼんやりとした焦りから動いているのではない。覚悟と意欲を持ってまた金銭的な面での必要性に駆られて自主的に取り組むのだ。それらしいことを猛々しく述べるつもりはないが、たぶん大丈夫だと言っておこう。

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ティーンエイジ・ファンクラブの初期曲「Everything Flows」は中々良い曲だ。基本的にはパワーポップなのだけど、三重に重ねられたギターのオーケストラは、シューゲイザー(例えばマイブラの「What You Want」)の領域にも接近しているようなところがある。TFCらしいもったりした四分のリズムもかなり印象的だ。また、このバンドは、やはりコード進行が良い。この曲の進行も、鉄板の流れが押さえられつつも、その中にちょっとした意外性が仕込まれている。分かりやすさと分かりづらさがバランスよく同居しているのだ。

上に書いたが、工学的な手法で公共のモノをつくるのには、責任と緊張が伴う。のでせめて音楽の世界では、好き勝手に思考を繰り広げていたい。その領域では、嫌な現実を忘れさせてほしい。