進士五十八・鈴木誠・一場博幸(1994)『ルーラル・ランドスケープ・デザインの手法』学芸出版社

f:id:na2winter:20210921115242j:plain

「環境デザイン」についての本。アーバンデザイン建築的方法、シビックデザイン=土木的方法、ランドスケープデザイン=造園的方法、の3つの系統についてそれぞれの問題点を整理。その上で「ルーラル・ランドスケープ・デザイン」というものを提唱。要点は、ランドスケープデザインの系譜にありながら「庭園」ではなく「田舎」に目を向けているということ。ルーラル(田舎)のランドスケープについて確認を進め、またそのデザインの都市への展開について述べています。

都市デザインもしくはランドスケープデザインを専門としたとして、それを地方都市あるいは田舎に対してきちんと適用することができるのか不安なのですが、この本で述べられている「田舎」と「都市」の融合のデザインというスタイルは良いなあと思わされました。進士さんの本は、学芸出版から最近出た『都市計画学』のブックガイドや横張先生の著書『郊外の緑地環境学』でもおすすめされているので、また近いうちに触れておきたいなあと思っています。