2022-10-08 高坂麗奈

試験の点数を事務に行って受け取ってきた。その結果を見て、ちょっと胸がチクリとした。自分がどういう風に合格に届かなかったというのが、具体的に分かってしまう。そして、それは自分のスコアが他人のスコアと比較していかに劣っていたかが分かってしまうことでもある。

つまることろ、うまいことやって無事に合格している学科同期のやつらに対する小さな憎悪を覚えるわけである。まあそれは今に始まった話ではないのだけど。

試験に落ちてから、自分の中の憎悪がまた暴れ出しているのだけど、その事実に自分でもうんざりするので、どうしたものかと考える。自閉的になりそうなところに外部からの刺激を入れてみる。西研の『実存からの冒険』を読み返してみた。西さん流のニーチェ読解が妙に今の自分に刺さる。

『実存からの冒険』によると、ニーチェという人物は、ルサンチマンを徹底的に否定したわけであるが、それは彼自身が並外れて自分の中に巣食うルサンチマンに苦しめられていたからなのだとある。確かに、その記述は自分の素朴な直感とも合致する。そうしてニーチェの人生を想像してみると、僕も自分のルサンチマンと徹底的にやり合ってみようという勇気が湧いてくる。

 

ちょうど来週からしばらく地方にいることになるので、夜はひとりでじっと『道徳の系譜』と睨めっこしてみようと思った。